「旋舞の千年都市」 |
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- 「旋舞の千年都市」イアン・マクドナルド著 東京創元社
原題は THE DERVISH HOUSE。 近未来、高度テクノロジーが入り始めているイスタンブールが舞台のSF。 イスタンブールという都市とそこの一角に住む人々、文化と歴史が背景となっていて興味深い。 実在の都市がリアルに描かれているという点で、この前読んだ「1Q84」を何となく思い出したけれど、こちらの方は桁違いに重厚複雑な世界。 あちらはファンタジー仕立てということもあるのだろうけど、登場人物たちが浮世離れしていたり、途中からあっさりフェードアウトしてしまったりして、どこに肩入れして読んだら良いのか困った。 こちらの話は6人の登場人物にそれぞれ作者の愛が感じられて心地よかった。 「1Q84」の方で圧巻だったのは月の描写。ニュートン先生が何と言おうとも有無を言わせず迫ってくる存在感が印象に残る。 反面こちらは面白いことに、地上では旗の三日月や星が溢れかえるほど出て来るのに対して、天体の月については描写がない。 近未来のイスタンブールの人々は忙しくて、月を見上げる余裕はなかったようだ。
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2016年9月19日(月) | トラックバック(0) | コメント(1) | 娯楽の超伝導 | 管理
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「褐色の蟻のパレード」主催:任意制作団体K4 共催:NPO法人コンカリーニョ |
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| 作・演出:剣崎薫 札幌 ターミナルプラザことにパトスにて
何もない秘境、喜里内(きさとない)村。 ここに伝わる謎の風習、奇祭。 祭の直前、村に乗り込んだ大学生グループが事件に巻き込まれる。しかし、これから始まる惨劇の発端は、ずっと昔にあった…
生音楽や舞踏とがっちりコラボした演劇の舞台。 昔の演劇仲間が出演、いい存在感。
かなり分かりやすくキャラを立てた配役、演出だったが、全員の突き抜けた演技に舞台の「おやくそく」が入り込む余地はない。 暗示も多いのだが、ストーリー上の要素のほとんどがはっきり説明されるため、観る側は分からなかったことにして逃げることもできない。 精神的に逃げ場のない客席に、村の暗い過去が次々と明かされ、迫る。
舞台でなければできない見せ方でありながら、分かりやすさはどこか映画のような印象を受けた。
ひとつだけ分からなかったこと、 「駐在」はどうやら本当の駐在ではないことが何回か暗示されるのだが、では、何者だったのか、自分には推測しかできなかった。
舞踏の蟻さん達が大変キュート。終盤の行進は里へ下って行くように見えた。惨劇は終わらない、多分。
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2016年7月1日(金) | トラックバック(0) | コメント(0) | 娯楽の超伝導 | 管理
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再読「水木しげるの 娘に語るお父さんの戦記」 |
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久しぶりに、なんとなく再読。 今回感じたのは、少なくともここに書かれている日本軍には、戦術、指揮、戦闘のプロがいなかったんだなぁってこと。 戦争ってなんなんだろう、人ってなんなんだろう、人生ってなんなんだろう、なんて、しばし考えた。
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2015年12月19日(土) | トラックバック(0) | コメント(0) | 娯楽の超伝導 | 管理
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「爆裂山先生の水墨画 12」A Ladybird Theater Co. |
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| 昔、何かとお世話になった人たちが 表・裏で関わってた芝居。
何とか行けました。
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| 彼らの美学が遺憾なく発揮された(と思われ) いやもう、凄い舞台でしたよ。
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2015年7月26日(日) | トラックバック(0) | コメント(0) | 娯楽の超伝導 | 管理
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シアター・ル・フォコンブル「煙が目にしみる」 |
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| 秋田の劇団 シアター・ル・フォコンブルの創立30周年記念公演の案内が届いた。
- 『煙が目にしみる』
- 作/堤 泰之 脚色/佐藤 宣明 演出/富橋信孝
- 2015年4月17日19時00分、4月18日13時00分 開演(開場は30分前)
- 秋田市民会館小ホールにて
行ければ是非行きたい。楽しみにしている。
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2015年3月18日(水) | トラックバック(0) | コメント(0) | 娯楽の超伝導 | 管理
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